植物も眠る?夜の動きに注目!
「夜になると植物が眠るって本当?」そんな疑問を持ったことはありませんか?
実は、植物の中には夜になると葉を閉じたり、下垂させたりする種類があります。
これは「就眠運動(しゅうみんうんどう)」と呼ばれる現象で、特にマメ科の植物に多く見られる自然な動きです。
この記事では、植物が夜に行う不思議な“睡眠”行動の仕組みや理由、そして代表的な植物についてわかりやすく解説します。
就眠運動とは?植物の「眠る動き」

就眠運動とは、植物が昼と夜の変化(主に光)に応じて、葉や花の開閉を行う運動のことを指します。夜になると葉を閉じたり、垂れたりして休息状態に入るように見えるため、「眠る」と表現されることが多いのです。
特徴的な動き
- 日中:葉を広げて光合成を行う
- 夜間:葉を閉じたり、下向きにたたむ
これは外部の光を感じる「光周性(こうしゅうせい)」と、体内に備わる「概日時計(生物時計)」の働きによるもので、光がなくても一定の周期で運動が続くこともあります。
なぜ植物は眠るような動きをするの?

就眠運動には、以下のような植物にとっての利点があると考えられています。
- 水分の蒸散を抑える
夜間は気温が下がり、湿度が上がることが多いため、葉を閉じて水分の消耗を抑える効果があります。 - 外敵や寒さから身を守る
葉を閉じることで昆虫や夜間の冷え込みから守る役割も果たしていると考えられます。 - 光合成の効率化
日中に葉を広げて最大限光を受け取り、夜間はエネルギーを節約することで効率的な成長につなげています。
夜に眠る植物の代表例
1. オジギソウ(ミモザ)

触れると葉が閉じることで有名なオジギソウですが、夜になると自発的に葉を閉じる性質も持っています。
これは防御反応ではなく、自然な就眠運動です。
2. エバーフレッシュ

夕方になると細かく分かれた葉が静かに閉じていく、繊細な印象の観葉植物です。
昼と夜で葉の姿が変化する「就眠運動」が見られ、“眠る植物”として親しまれています。
室内でも育てやすく、涼しげな見た目とリズムのある葉の動きが人気の理由です。
3. ネムノキ(合歓木)

夕方になると大きな羽状の葉がゆっくりと閉じていきます。
ふわふわとした花も特徴的で、名前の通り「眠る木」として知られています。
4. クローバー(シロツメクサ)

日中は葉を開いていますが、日が暮れると三つ葉を閉じるように重ねて、休んでいるかのような姿になります。
家庭で観察できる“眠る植物”

もし自宅で観察したいなら、エバーフレッシュを育ててみるのがおすすめ。
昼と夜で変化する葉の姿を観察することで、植物の神秘的な生活リズムを実感できます。
まとめ|植物にも“眠る時間”がある
植物には、人間と同じように昼と夜のリズムが存在し、それに応じた体の動き(就眠運動)を行っています。
ただの「静かな生き物」ではなく、光を感じ、時間を感じて、眠るように休息をとる。
そんな植物の奥深さを知ることで、もっと身近に自然を感じられるようになるかもしれません。
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