ユーフォルビア・ホワイトゴーストは、その独特な乳白色の姿と希少性から、多肉植物ファンの間で圧倒的な人気を誇る品種です。
「白い幽霊」とも呼ばれるこの美しい植物は、インテリアグリーンとしても注目され、部屋の雰囲気を一瞬で洗練された空間へと変えてくれます。
本記事では、ユーフォルビア・ホワイトゴーストの基本的な特徴や育て方、水やりのコツ、挿し木での増やし方まで、初心者でもわかりやすく解説します。
ユーフォルビア・ホワイトゴーストの特徴

ユーフォルビア・ホワイトゴーストは、トウダイグサ科ユーフォルビア属に属する多肉植物で、その最大の特徴は乳白色の肌と彫刻のような独特のフォルムです。
インドを原産とし、「ホワイトゴースト」という名前が示すように、まるで幽霊のような神秘的な雰囲気を漂わせています。
茎全体が白く、部分的に淡い緑やピンクの斑が入ることもあり、シンプルながらも美しいデザイン性が魅力です。
葉を持たない代わりに、茎全体で光合成を行う特別な構造を持ち、乾燥に強い点も特徴の一つです。
その成長速度はゆっくりで、適切な管理のもとで高さ1メートルを超えることもあります。
- 学名: Euphorbia lactea ‘White Ghost’
- 分類: トウダイグサ科ユーフォルビア属
- 原産地: インド
- 全体が乳白色で、他の多肉植物とは一線を画す見た目。
- 茎がまっすぐ伸び、枝分かれして幽霊のようなフォルムを形成。
- 葉を持たず、茎全体で光合成を行う特殊な形態。
栽培環境

ユーフォルビア・ホワイトゴーストを健康に育てるには、適切な環境作りが欠かせません。
日当たりと置き場所
ユーフォルビア・ホワイトゴーストは、季節ごとに適切な置き場所を選ぶことで、健康に美しく育てることができます。
春と秋は屋外での管理が可能ですが、半日陰や明るい日陰のような柔らかな光が当たる場所を選ぶと良いでしょう。
一方、夏は強い直射日光を避ける必要があります。
特に日差しが強い時間帯は、レースカーテン越しの明るい窓際に置くなどして、葉焼けを防ぐようにしましょう。
そして、冬は寒さに弱いため、室内の明るい場所で管理するのが適切です。
また、通年を通して、湿気がこもらず風通しの良い場所を選ぶことが、病害虫の発生を防ぐポイントになります。
- 春・秋: 屋外の半日陰または明るい日陰で管理。
- 夏: 強い直射日光を避け、レースカーテン越しの明るい窓際がおすすめ。
- 冬: 室内の明るい場所で管理。
- 湿気がこもらない風通しの良い場所を選ぶ。
温度管理について
ユーフォルビア・ホワイトゴーストは寒さに弱い性質を持っており、気温が10℃を下回る場合には室内に移動させる必要があります。
理想的な生育温度は15~25℃で、この範囲内で管理することで健康的な成長を促すことができます。
特に冬場は暖かい環境を維持することが重要です。
- 耐寒性
・寒さに弱い(10℃以下では室内に移動)。 - 最適温度
・15~25℃が理想的。
用土について
ユーフォルビア・ホワイトゴーストを育てる際には、水はけの良い土を使用することが非常に重要です。
市販されている多肉植物専用の培養土は手軽で効果的ですが、赤玉土、鹿沼土、馬ふん堆肥、バーミキュライトなどを組み合わせた自作の配合土も最適です。
また、鉢底に鉢底石を敷くことで通気性を確保し、根腐れを防ぐことができます。
- 水はけの良い土を使用。
- 市販の多肉植物専用土や、自作の配合土(赤玉土、鹿沼土、馬ふん堆肥、バーミキュライトなど)が最適。
- 鉢底に鉢底石を敷いて通気性を確保。
育て方のポイント

水やりについて
ユーフォルビア・ホワイトゴーストの水やりは、土が完全に乾いてからたっぷり与えるのが基本ルールです。
頻度としては、成長期である春から秋にかけては月に2~3回程度、休眠期に入る冬は月に1回以下、または断水でも問題ありません。
水やりの際には、鉢の底から水が流れるまでしっかりと与えた後、土を完全に乾燥させることが大切です。
ただし、過湿は根腐れの原因となるため注意が必要です。
- 基本ルール
・土が完全に乾いてからたっぷり与える。 - 頻度
・春~秋(成長期): 月2~3回。
・冬(休眠期): 月1回以下、または断水。 - 注意点
・過湿に注意(根腐れの原因)。
・鉢の底から水が流れるまでしっかり水を与え、その後は完全に乾燥させる。
肥料について
ユーフォルビア・ホワイトゴーストは基本的に肥料を必要としません。
ただし、生育が鈍いと感じる場合には、春から秋の成長期に限り、薄めた液体肥料を月に1回与えることで、植物の活力をサポートすることができます。
肥料の与えすぎは根を傷める原因となるため、控えめな施肥を心がけましょう。
- 基本的に肥料は不要。
- 生育が鈍い場合のみ、薄めた液体肥料を春~秋に月1回与える。
病害虫対策

ユーフォルビア・ホワイトゴーストでは、ワタムシやカイガラムシといった害虫が発生しやすい傾向があります。
これらの害虫を防ぐためには、早期発見と駆除が重要です。
定期的に葉や茎を観察し、異常を見つけたら速やかに対処しましょう。
害虫が発生した場合は、市販の殺虫剤を使用するか、アルコールで拭き取ることで効果的に駆除することができます。
- 発生しやすい害虫
・ワタムシ、カイガラムシ。 - 対策
・早期発見と駆除。
・定期的に葉や茎を観察。
・害虫発生時は市販の殺虫剤やアルコールで拭き取る。
ユーフォルビア・ホワイトゴーストの増やし方

ユーフォルビア・ホワイトゴーストを増やす方法としては、挿し木が一般的であり、最も手軽かつ効果的な手段とされています。
挿し木は成功率が高く、比較的簡単に新しい株を増やせるため、初心者にもおすすめです。
この方法では、植物を傷めることなく、親株から健康な新株を作り出すことができます。
適切な手順を踏むことで、ユーフォルビア・ホワイトゴーストの美しい姿を増やして楽しむことが可能です。
挿し木の手順
- 剪定
・切り口から出る樹液に注意(有毒、肌に触れたら洗い流す)。
・茎を清潔なハサミで切り取る。 - 乾燥
・切り口を2~3日乾燥させる。 - 挿し木
・水はけの良い土に挿し、明るい日陰で管理。 - 発根
・1~2週間で発根開始。根が出るまで水やりは控える。
注意点

ユーフォルビア・ホワイトゴーストの樹液は有毒であるため、取り扱いには十分な注意が必要です。
作業時には必ず手袋を着用し、樹液が目や口に入らないよう細心の注意を払いましょう。
また、この植物はペットや小さな子どもにとっても危険を伴う可能性があるため、誤飲や接触を防ぐために手の届かない場所に置くことをおすすめします。
- 樹液は有毒
- 作業時は必ず手袋を着用。
- 目や口に入らないよう注意。
- ペットや子どもへの影響
- 誤飲や接触を防ぐため、手の届かない場所に置く。
まとめ
ユーフォルビア・ホワイトゴーストは、その独特な白いフォルムと育てやすさから、初心者からコレクターまで幅広い層に人気の多肉植物です。
正しい日当たりや水やり、温度管理を守ることで、その美しさを長く楽しむことができます。
また、挿し木での増やし方や有毒な樹液への注意など、この記事でご紹介したポイントを押さえれば、初心者でも安心して育てられます。
ぜひ、ユーフォルビア・ホワイトゴーストを育てて、インテリアとしても楽しみながら、その魅力を存分に味わってください。
この記事があなたの植物ライフに役立つことを願っています!
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