アロエと聞くと、「やけどに塗る」「肌にいい」など、何かと万能なイメージがありますよね。
でも実は、私たちの身近にある“アロエ”には大きく分けて2種類が存在します。
それが、「アロエベラ」と「キダチアロエ」。
本記事では、この2つのアロエの見た目や育てやすさ、機能性成分の違いをわかりやすく比較しながら紹介します。
家庭栽培をしている方、美容や健康にアロエを取り入れたい方必見です。
1. アロエベラとキダチアロエは“別種”の植物

項目 | アロエベラ(Aloe vera) | キダチアロエ(Aloe arborescens) |
---|---|---|
学名 | Aloe vera | Aloe arborescens |
原産地 | 地中海沿岸〜アラビア半島 | 南アフリカ |
日本での普及 | 少ない(主に輸入加工用) | 多い(庭先・鉢植えで流通) |
樹形 | ロゼット状で茎が短い | 茎が木のように伸びる“木立”型 |
2. 見た目の違いと栽培のしやすさ

- アロエベラ:肉厚で短く、葉がしっかりと詰まっている。
多肉植物として観賞価値が高く、乾燥に強く室内向き。 - キダチアロエ:細長く鋭い葉を持ち、茎が立ち上がるように伸びるため、屋外でも育ちやすいが、霜にやや弱い。
栽培難易度の比較
アロエベラ:水やり控えめ、風通しの良い場所でOK。室内栽培も◎。
キダチアロエ:日当たりを好み、関東以南の地域では庭植えも可能。
3. 成分の違いと“機能性”の比較

アロエの有用成分は、「アロイン」「アロエシン」「アセマンナン」など。
種類によって含有量が大きく異なります。
成分名 | 働き | アロエベラ | キダチアロエ |
---|---|---|---|
アセマンナン | 保湿・免疫賦活 | ◎ 多く含む | △ 少なめ |
アロイン | 緩下作用・殺菌 | △ 微量 | ◎ 多く含む |
アロエシン | 美白・メラニン抑制 | ◎ 多く含む | ○ 含有あり |
栽培難易度の比較
アロエベラ:水やり控えめ、風通しの良い場所でOK。室内栽培も◎。
キダチアロエ:日当たりを好み、関東以南の地域では庭植えも可能。
4. 活用方法の違い

- アロエベラ
→ 食品・飲料・化粧品業界での活用が中心。肌に塗るゲル成分も豊富。
→ 海外の“飲むアロエ”や美容ドリンクに多用される。 - キダチアロエ
→ 日本では昔から“アロエ酒”“自家製薬用葉”として親しまれてきた。
→ 生葉をカットして直接塗る“家庭薬”的使い方が主流。
5. どっちを選ぶ?目的別おすすめアロエ

目的 | おすすめ種 | 理由 |
---|---|---|
美容・保湿 | アロエベラ | アセマンナン豊富で肌ケアに最適 |
便秘・胃腸の不調 | キダチアロエ | アロインによる緩下作用あり |
室内インテリア | アロエベラ | コンパクトで乾燥に強い |
屋外で増やしたい | キダチアロエ | 強健で日本の環境に馴染みやすい |
まとめ:見た目も成分も違う“2種のアロエ”、賢く使い分けよう
アロエベラとキダチアロエは、名前は似ていても“性質も用途もまったく別物”です。
家庭栽培で楽しむにしても、健康や美容に活用するにしても、違いを知って選ぶことでその効果を最大限に活かすことができます。
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